急接近1

年末の飲み会以降飲みの話は出ていない。

お互いその話はしない。仕事中はほぼ会話もしないし。

だけど2月の始めにヤイさんが金曜日は早く帰りたいよね~と言ってきた。

あははと相槌をしていると、俺は予定は無いんだけどね~、えむさんは予定あるの~?と聞かれた。最初はよく聞こえなくてえへへとごまかしてたけど、予定あるんだねと言われて、ん?私ですか?私は無いです、あはは

と言った。さりげなく探りをいれたのかな?と思った。

私と飲みに行きたいのだろうか?遠回しに誘って欲しいと思ってるのだろうか?と思った。

私はずっとまた飲みに行きたいと思っていた。きっかけが欲しかった。チャンスだと思った。

パソコンで指示書を作成中にヤイさんが来た。

今日の予定数を教えてと来たのでこのぐらいです。と教えた時に、ヤイさんを意味ありげに見つめた。

ヤイさんがどうしたの?と聞いてきた。

私はあの………先が言えなかった。飲みに行きたいと言いたいけど恥ずかしくて言えなくてずっとモゴモゴしていた。

何、何?どうしたの?と笑っていたヤイさん。

やっぱり何でも無いです。と言ったら

えー!何!どうしたの?と言われたので

私は意を決して、

ヤイさんと飲みに行きたいです。と言った。

ヤイさんはそんな事!と笑っていた。

だって恥ずかしくてー!と私が言うと、いつでも誘って!全然行くから!とリアクションを付けて言ってくれた。

いつでもいいよ!って2回言ってくれた。

でも誘ってはくれなかったから社交辞令かなーと思っていた。